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 昭和51年版 犯罪白書 第1編/第4章 

第4章 風俗犯の動向

 刑法犯には,前述のような生命・身体犯,財産犯のほかに種々の犯罪類型があるが,そのうち,時代の変遷とともに変動し,かつ,国民生活にも密接な関連を有するものとしては風俗犯がある。風俗犯には,姦淫及びわいせつに関する罪(以下「性犯罪」という。)と賭博及び富くじに関する罪(以下「賭博犯罪」という。)とがあり,特別法犯の売春関係犯罪もこれに含まれる。この種の犯罪の動向は,社会風潮の変化がその背景にあり,また,犯罪の種類によっては,暗数が大きいと考えられるものもある。
 本章では,最近までの我が国における性犯罪と賭博犯罪の推移を統計的に概観するとともに,最近におけるこの種犯罪の特色について検討することとする。なお,売春犯罪については,第3編第4章において述べる。