刑事施設に収容されている受刑者、未決拘禁者等の被収容者の処遇は、刑事収容施設法に基づいて行われている。受刑者の処遇は、その者の年齢、資質及び環境に応じ、その自覚に訴え、改善更生の意欲の喚起及び社会生活に適応する能力の育成を図ることを旨として行われる。未決拘禁者の処遇は、未決の者としての地位を考慮し、その逃走及び罪証の隠滅の防止並びにその防御権の尊重に特に留意して行われる。
令和4年6月、刑法等の一部を改正する法律(令和4年法律第67号)が成立し、刑事収容施設法の一部改正が行われた。同改正により、<1>処遇要領(矯正処遇の目標並びにその基本的な内容及び方法を受刑者ごとに定める矯正処遇の実施の要領)を定めるに当たって、被害者等の被害に関する心情、被害者等の置かれている状況及び申出のあった被害者等から聴取した心情等を考慮すること、<2>釈放後に自立した生活を営む上での困難を有する受刑者に対して円滑な社会復帰を図るための支援を行うことを、刑事施設の長の責務とすること、<3>処遇の原則及び処遇要領の考慮要素に「年齢」を追加することなどの規定が整備され、5年12月1日に施行された。
また、前記刑法等の一部を改正する法律により、拘禁刑が導入され、これまでの懲役のように作業の実施を前提とするのではなく、個々の受刑者の特性に応じて、改善更生・再犯防止のために必要な作業又は指導等を柔軟かつ適切に組み合わせた矯正処遇を実施する規定が整備され、令和7年6月1日に施行された(本章第3節参照)。