ここでは、最近20年間の犯罪動向を調査の対象とした統計調査の結果をまとめていることから、特に断りのない限り、平成16年以降のことについて述べる(以下この節において同じ。)。
検察庁既済事件(過失運転致死傷等及び道交違反を除く。以下この項において同じ。)における起訴人員は、女性が一貫して男性よりも少ない。このうち、窃盗及び覚醒剤取締法違反の起訴人員は、いずれも女性が一貫して男性よりも少なく、他方で、窃盗及び覚醒剤取締法違反の起訴猶予率は、いずれも女性が一貫して男性よりも高いことから、女性は、男性よりも、起訴に至らず刑事手続を終えることが比較的多い傾向が認められ、特に窃盗において明らかである。