今回受刑することになった事件をした動機及び理由(重複計上による。)について、男女別及び年齢別に見ると、7-5-4-3図のとおりである。いずれの群も「生活費に困っていたから」の該当率が最も高かったが、男性受刑者(60歳未満)では該当率が60%を上回ったことと比較すると、女性受刑者(60歳以上)の該当率は低く、40%を下回った。女性受刑者(60歳以上)は「わからない」の該当率が他の群よりも高かった。
警察庁の統計によれば、令和4年における窃盗の主たる被疑者の犯行の動機・原因について、「生活困窮」の該当率は、男女総数で30.2%、女性のみでは22.4%であり、女性の方が低いという傾向は一致していた。
逮捕などで身柄を拘束される直前の1年間において、生活費をどのように得ていたか(重複計上による。)について、男女別及び年齢別に見ると、7-5-4-4図のとおりである。女性受刑者(60歳以上)では「公的年金」、女性受刑者(60歳未満)及び男性受刑者(60歳未満)では「自分が働いて得た収入」、男性受刑者(60歳以上)では「生活保護」の該当率が、それぞれ最も高かった。女性受刑者(60歳以上)は、「預貯金」の該当率が他の群よりも高かった。
逮捕などで身柄を拘束される直前の1年間において、悩んだり不安に思ったりしていた内容(重複計上による。)について、男女別及び年齢別に見ると、7-5-4-5図のとおりである。女性受刑者(60歳以上)及び男性受刑者(60歳以上)では「健康上のこと」、女性受刑者(60歳未満)及び男性受刑者(60歳未満)では「経済的なこと」の該当率が、それぞれ最も高かった。女性受刑者(60歳以上)は、「経済的なこと」、「仕事のこと」、「妊娠や出産のこと」、「人間関係」及び「犯罪行為をしていること」の該当率が他の群よりも低かった。また、女性受刑者(60歳以上)の約1割が、「特に悩んだり困ったりしていない」と回答した。