調査対象者のうち、窃盗事犯者の総数は、年齢が不詳であった者を除くと435名であった。そのうち、調査時の年齢(質問紙調査の結果である。以下この節において同じ。)が60歳以上の女性受刑者(以下この節において「女性受刑者(60歳以上)」という。)は100人(女性受刑者総数の39.8%)、60歳未満の女性受刑者(以下この節において「女性受刑者(60歳未満)」という。)は151人(60.2%)、60歳以上の男性受刑者(以下この節において「男性受刑者(60歳以上)」という。)は31人(16.8%)、60歳未満の男性受刑者(以下この節において「男性受刑者(60歳未満)」という。)は153人(83.2%)であった。
なお、この節において、調査結果を見るに当たっては、窃盗事犯者の男女の60歳以上・60歳未満の人数の分布に偏りがあることに留意する必要がある。
窃盗事犯者の刑名、刑期、刑事施設への入所回数等について、男女別及び年齢別に見ると、7-5-4-1表のとおりである。
今回受刑することになった窃盗の態様・手口(重複計上による。)について、男女別及び年齢別に見ると、7-5-4-2図のとおりである。女性受刑者(60歳以上)は「万引き」の該当率が95.9%と顕著に高かった。女性受刑者(60歳未満)及び男性受刑者(60歳以上)でも「万引き」の該当率が最も高かったが、男性受刑者(60歳未満)は「万引き以外の非侵入窃盗」の該当率が最も高かった。以下、この節における男女別及び年齢別の比較においては、窃盗の態様・手口の人数の分布が異なることについても留意が必要である。