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令和4年版 犯罪白書 第8編/第3章/第3節/3

3 少年院

8-3-3-11図は、少年院入院者の非行類型別構成比の推移(最近20年間)について、年齢層別に見たものである。年少少年では、窃盗事犯類型の構成比は、平成14年から19年までは4割を超えていたが、その後は低下傾向を示し、30年以降は30%を下回っている。粗暴犯類型の構成比は、24年(37.3%)まで上昇傾向を示した後、30年以降は30%前後で推移している。性犯類型の構成比は、14年の2.9%から急激に上昇し、令和3年は12.2%であった。中間少年でも、窃盗事犯類型の構成比は低下傾向が見られる一方、詐欺事犯類型の構成比は、平成30年に最高値(14.7%)を示した後は7%前後で推移しており、令和3年は6.8%(平成14年の約22.7倍)であった。年長少年では、窃盗事犯類型の構成比は、増減を繰り返していたところ、近年低下傾向にあり、令和3年は18.9%であった。中間少年同様、詐欺事犯類型の構成比は、平成30年に最高値(19.2%)を示した後も高い水準にあり、令和2年に10%を下回ったものの、3年は12.5%(平成14年の約15.6倍)であった。

8-3-3-11図 少年院入院者の非行類型別構成比の推移(年齢層別)
8-3-3-11図 少年院入院者の非行類型別構成比の推移(年齢層別)
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8-3-3-12図は、令和3年における少年院出院者の出院時引受人別構成比について、年齢層別・非行類型別に見たものである。年齢層別では、いずれの年齢層についても実母が最も高く(年少少年では44.4%、中間少年では38.8%、年長少年では35.1%)、次いで、実父母(それぞれ22.2%、20.7%、17.9%)、実父(それぞれ16.7%、13.7%、15.9%)の順であった。非行類型別に見ると、実父母の構成比は、性犯類型(23.4%)が最も高く、次いで、粗暴犯類型(20.5%)、重大事犯類型(19.0%)の順であった。実母の構成比は、交通事犯類型(43.4%)が最も高く、次いで、窃盗事犯類型(38.5%)、重大事犯類型(38.0%)の順であった。

8-3-3-12図 少年院出院者の出院時引受人別構成比(年齢層別、非行類型別)
8-3-3-12図 少年院出院者の出院時引受人別構成比(年齢層別、非行類型別)
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