覚醒剤取締法違反の仮釈放者(全部実刑者・一部執行猶予者)及び保護観察付全部・一部執行猶予者の保護観察開始人員等の推移(最近20年間)は、4-2-3-5図のとおりである。平成30年から、仮釈放者(全部実刑者・一部執行猶予者)の保護観察開始人員は減少し続けている。仮釈放率は、21年から上昇傾向が続き、令和3年は平成14年以降最も高い68.1%(前年比1.2pt上昇)であり、出所受刑者全体の仮釈放率(2-5-2-1図参照)と比べると7.3pt高かった。保護観察付全部執行猶予者の保護観察開始人員は、28年から減少していたが、令和3年は252人(前年比15人増)であった。全部執行猶予者の保護観察率は、8%台から13%台で推移しており、3年は10.1%(同0.6pt上昇)であった。保護観察付一部執行猶予者は、刑の一部執行猶予制度が開始された翌年の平成29年(208人)から増加し続けていたが、令和3年は1,206人(同163人減)であった。
令和3年の保護観察終了者のうち、覚醒剤取締法違反の仮釈放者(全部実刑者・一部執行猶予者)及び保護観察付全部・一部執行猶予者の取消率(再犯又は遵守事項違反により仮釈放又は保護観察付全部・一部執行猶予が取り消された者の占める比率をいう。)は、それぞれ3.8%、2.7%、25.2%、28.4%であった(法務省大臣官房司法法制部の資料による。)。なお、取消・再処分率の推移等については、5-2-4-3図CD-ROM参照)。