少年保護事件の家庭裁判所新規受理人員の推移(昭和24年以降)は、3-2-2-2図のとおりである。
一般保護事件(道交違反に係るもの以外の少年保護事件。以下この項において同じ。)の家庭裁判所新規受理人員は、昭和41年及び58年のピークを経て、しばらく減少傾向にあった後、20万人前後で推移していたが、平成16年以降、毎年減少しており、令和3年は3万4,472人(前年比10.6%減)であった。
道路交通保護事件(道交違反に係る少年保護事件。以下この項において同じ。)の家庭裁判所新規受理人員は、昭和45年の交通反則通告制度の少年への適用拡大、62年の同制度の反則行為の拡大により急減した後、近年も減少傾向にあり、令和3年は1万1,401人(前年比11.9%減)であった。
令和3年における少年保護事件について、<1>一般保護事件(過失運転致死傷等保護事件及びぐ犯を除く。)、<2>過失運転致死傷等保護事件(過失運転致死傷等及び危険運転致死傷に係る少年保護事件)、<3>道路交通保護事件の別に、家庭裁判所終局処理人員の処理区分別構成比を見ると、3-2-2-3図のとおりである。処理区分別・非行名別の終局処理人員については、CD-ROM資料3-10参照。
犯行時16歳以上の少年による故意の犯罪行為で被害者を死亡させた罪の事件については、家庭裁判所は、原則として検察官に送致しなければならないが、これに該当する原則逆送事件の終局処理人員(年齢超過による検察官送致を除く。以下イにおいて同じ。)の推移(原則逆送制度が開始された平成13年以降)は、3-2-2-4図のとおりである。14年(83人)のピーク後は、おおむね減少傾向にあったが。令和2年(28人)は増加し(前年比18人増)、3年は25人(同3人減)であった。
平成13年4月以降令和3年末までの間における原則逆送事件の終局処理人員の合計は792人であり、このうち501人(63.3%)が検察官送致決定を受けている。
なお、改正法により、令和4年4月1日からは、特定少年に係る事件のうち、死刑又は無期若しくは短期1年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪の事件であって、その罪を犯すとき特定少年に係るものが、原則逆送事件に追加されている(本章第1節1項参照)。
令和3年における家庭裁判所の終局処理人員を罪名別に見るとともに、これを処理区分別に見ると、3-2-2-5表のとおりである。