国際連合(以下この章において「国連」という。)においては、平成4年(1992年)に経済社会理事会の下に機能委員会として設置された犯罪防止刑事司法委員会(コミッション)が、毎年会合を開いて犯罪防止及び刑事司法分野の政策決定を行っているところ、我が国は設立当初から同委員会のメンバー国に選出されており、毎年の会合において積極的に関与している。
また、犯罪防止及び刑事司法分野における国連最大規模の国際会議である国連犯罪防止刑事司法会議(コングレス)が、この分野に関する政策の大綱の決定、意見交換等を目的として、国連の主催により、昭和30年(1955年)から5年ごとに開催されている。
令和3年(2021年)3月、京都市の国立京都国際会館において、第14回コングレス(京都コングレス)が開催された。昭和45年(1970年)には、京都市がヨーロッパの都市以外では初めて開催都市となって第4回コングレスが開催されており、京都コングレスは、第4回コングレスからおよそ50年ぶりの我が国での開催であった。
さらに、令和5年(2023年)は日ASEAN(東南アジア諸国連合)友好協力50周年の節目に当たり、我が国は、日ASEAN特別首脳会議を日本で開催し、日ASEAN関係を新たな段階に引き上げる考えであるところ、法務省としても、これを機に、これまでの取組を総括し、更に深化させるべく、ASEAN各国から法務・司法大臣を日本に招き、日ASEAN特別法務大臣会合を実施することとしている。