少年による詐欺の検挙人員は,平成16年に大きく増加し,18年の1,224人を最多に,近年はおおむね800人前後で推移している。年齢層別に見ると,26年以降は,年長少年が最も多い。特殊詐欺(特殊詐欺4類型に限る。)の検挙人員を犯行時の年齢層別に見ると,少年の構成比は,26年以降,おおむね2割前後で推移しており,その半数以上を年長少年が占めている。令和2年における詐欺の少年保護事件について,家庭裁判所終局処理人員を見ると,その4割弱が保護観察,2割弱が少年院送致であり,検察官送致(刑事処分相当)は2.1%にとどまった。少年院入院者は,総数では減少傾向にあるが,詐欺の少年院入院者の人員は,平成23年から27年まで増加し,一旦は減少したものの,30年には336人に達して同年の少年院入院者総数の15.9%を占めた。詐欺の保護観察処分少年の人員は,18年及び20年をピークに,その後増減を繰り返していたが,29年及び30年に大きく増加した後,令和元年から減少している。詐欺の少年院仮退院者の人員は,平成24年から28年まで増加した後,29年に減少し,令和元年に大きく増加したが,2年には減少している。