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令和3年版 犯罪白書 第7編/第1章/第1節/1

第7編 京都コングレス
第1章 コングレスの概要
第1節 コングレスとは
1 コングレスの役割

国連犯罪防止刑事司法会議コングレス。United Nations Congress on Crime Prevention and Criminal Justice)は,5年に1度開催される犯罪防止及び刑事司法の分野における国際連合(以下この編において「国連」という。)最大規模の会議である。同会議の事務局は,国連薬物・犯罪事務所UNODC)(第1編第3章第1節参照)が務めている。

コングレスは,正式プログラムとしての全体会合及び委員会(ワークショップ)並びに正式プログラムと並行して開催される附属会合(コングレスにおける正式名称は「アンシラリーミーティング」であるが,「サイドイベント」という通称も用いられる。)により構成されており,犯罪防止及び刑事司法の分野における専門家が世界の同分野の諸課題について議論しつつ,その知見を共有し,コミュニケーションを図ることで,様々な分野における国際協力を促進し,より安全な世界を目指して協働することを目的としている。

また,コングレスでは,犯罪防止及び刑事司法の分野において,国際社会が直面している諸問題や解決すべき喫緊の課題に対して,世界各国が協力して取り組むべき方策を取りまとめた「政治宣言」が参加国の全会一致により採択される。