令和2年における窃盗の認知件数の手口別構成比は,1-1-2-2図のとおりである(手口別の認知件数については,CD-ROM参照)。
認知件数の推移(最近30年間)を態様別に見ると,1-1-2-3図<1>のとおりであり,手口別に見ると,1-1-2-3図<2>のとおりである。態様別では,侵入窃盗及び非侵入窃盗は,平成15年から減少し続けている。侵入窃盗は,27年から令和元年までは前年比4.4~14.2%の幅で減少していたのに対し,2年は前年から23.7%減少し,非侵入窃盗は,平成27年から令和元年までは前年比7.4~10.1%の幅で減少していたのに対し,2年は前年から17.2%減少した。乗り物盗は,平成14年から減少し続けているところ,27年から令和元年までは前年比10.0~13.4%の幅で減少していたのに対し,2年は前年から27.8%減少した。
手口別では,侵入窃盗である空き巣は,平成27年から令和元年までは前年比5.7~13.7%の幅で減少していたのに対し,2年は前年から29.0%減少したほか,乗り物盗のうち自転車盗は,平成27年から令和元年までは前年比8.3~13.1%の幅で減少していたのに対し,2年は前年から28.4%減少した。なお,特殊詐欺(第8編第3章第1節1項参照)に関係する手口である払出盗(不正に取得し,又は不正に作成したキャッシュカード等を利用してATM(CDを含む。)から現金を窃取するもの)及び職権盗(公務員等の身分を詐称し,捜査,検査等を装い,すきをみて金品を窃取するもの)の認知件数については,2年は払出盗が8,970件(前年比51.1%増)と前年より大きく増加したのに対し,職権盗が2,837件(同23.6%減)と大きく減少した(警察庁の統計による。)。
令和2年における窃盗の検挙件数の手口別構成比は,1-1-2-4図のとおりである(手口別の検挙件数については,CD-ROM参照)。
令和2年の窃盗の検挙率を態様・手口別で見ると,侵入窃盗(72.2%),非侵入窃盗(52.4%),乗り物盗(10.4%)の順であったところ,非侵入窃盗のうち万引きは71.7%であった(警察庁の統計による。)。