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令和元年版 犯罪白書 第6編/第1章/第1節/4
4 財産への被害

6-1-1-6図は,強盗,窃盗,詐欺,恐喝,横領及び遺失物等横領(被害者が法人その他の団体である場合を含む。以下この項において「財産犯」と総称する。)について,認知件数(被害がない場合を含む。)及び被害額の推移(平成元年以降)を見たものである。被害総額では14年の約3,759億円がピーク,現金被害総額では4年の約1,642億円がピークである(CD-ROM参照)。強盗,窃盗及び遺失物等横領については,認知件数及び被害額のいずれも,平成中期にピークを迎えた後,減少傾向にある。恐喝及び横領の認知件数についても同様であるが,被害額については,平成初期にピークがある。一方,詐欺については,認知件数は,17年(8万5,596件)をピークとして減少していたものの,24年から増加しつつあり,被害額は,4年(約1,291億円)が平成期で最も多いものの,平成中期及び後期では26年(約846億円)が最も多くなっている。

平成30年の財産犯の被害総額は,約1,302億円(現金被害は約703億円)であり,これを罪名別に見ると,詐欺によるものが財産犯による被害総額全体の47.8%を占め,次いで,窃盗によるものが44.5%であった。同年の現金被害額は,詐欺によるものが最も多く,財産犯による現金被害総額の約3分の2を占めている(CD-ROM参照)。

6-1-1-6図 財産犯 認知件数・被害額の推移(罪名別)
6-1-1-6図 財産犯 認知件数・被害額の推移(罪名別)
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