前の項目 次の項目        目次 図表目次 年版選択

令和元年版 犯罪白書 第4編/第9章/第2節/2

2 特別法犯

4-9-2-4図は,外国人による特別法犯(交通法令違反を除く。以下この項において同じ。)の検挙件数及び検挙人員の推移(平成元年以降)を,来日外国人とその他の外国人の別に見たものである。来日外国人による特別法犯の検挙件数及び検挙人員は,いずれも元年以降増加傾向にあり,7年及び10年から12年にかけて減少するも再び増加した後,16年をピークに24年まで減少していたが,25年からの増減を経て,28年から増加し,30年は検挙件数6,662件(前年比11.1%増),検挙人員5,238人(同11.1%増)であった。

4-9-2-4図 外国人による特別法犯 検挙件数・検挙人員の推移
4-9-2-4図 外国人による特別法犯 検挙件数・検挙人員の推移
Excel形式のファイルはこちら

4-9-2-5図は,来日外国人による特別法犯の主な罪名・罪種について,検挙件数の推移(平成元年以降)を見たものである。入管法違反の検挙件数は,元年から16年まで大幅に増加し,17年から減少していたが,25年から再び増加傾向にあり,30年は4,744件(前年比18.8%増)であった(CD-ROM参照)。同年における同法違反の検挙件数を違反態様別に見ると,不法残留が2,897件と最も多く,次いで,偽造在留カード所持等(偽造在留カード行使及び提供・収受を含む。)620件,旅券等不携帯・提示拒否(在留カード不携帯・提示拒否及び特定登録者カード不携帯・提示拒否を含む。)506件,資格外活動415件,不法在留82件の順であった(警察庁刑事局の資料による。)。

平成30年における来日外国人による入管法違反及び覚せい剤取締法違反の検挙件数を国籍別に見ると,入管法違反は,ベトナムが1,965件(検挙人員1,336人)と最も多く,次いで,中国が1,529件(同1,105人),タイ306件(同282人)の順であった。覚せい剤取締法違反は,総数が453件(同365人)であり,フィリピンが87件(同65人)と最も多く,次いで,ブラジルが78件(同60人),中国35件(同31人),ベトナム34件(同26人),タイ32件(同28人)の順であった(警察庁の統計による。)。

4-9-2-5図 来日外国人による主な特別法犯 検挙件数の推移
4-9-2-5図 来日外国人による主な特別法犯 検挙件数の推移
Excel形式のファイルはこちら