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令和元年版 犯罪白書 第1編/第2章/第5節/8

8 犯罪被害者等基本法

平成16年12月,犯罪被害者等基本法が成立し,17年4月に施行された。同法は,犯罪被害者等のための施策に関し,基本理念を定め,犯罪被害者等のための施策の基本となる事項を定めることなどにより,犯罪被害者等のための施策を総合的かつ計画的に推進し,犯罪被害者等の権利利益の保護を図ることを目的としており,その基本理念として,犯罪被害者等は,個人の尊厳が重んぜられ,その尊厳にふさわしい処遇を保障される権利を有することなどが定められている。

また,同法では,国等が犯罪被害者等に対し,直面している各般の問題について相談に応じるほか,必要な情報の提供,損害賠償請求についての援助,安全確保,居住及び雇用の安定,二次的被害防止等に必要な施策を講じることなどを定めている。

さらに,同法では,政府が,犯罪被害者等のための施策の総合的かつ計画的な推進を図るため,犯罪被害者等のための施策に関する基本的な計画(犯罪被害者等基本計画)を定めなければならないとされており,これを受けて,政府は,平成17年12月,犯罪被害者等基本計画を策定し,28年4月には,第3次犯罪被害者等基本計画を策定して,犯罪被害者等のための各種の施策・取組を行っている。