最近20年間における殺人の検挙人員は,平成15年のピークから緩やかな減少傾向にあるが,その中に占める高齢者の比率は,10年の8.3%から上昇して26年に19.9%を記録するに至り,その後は高止まりとなっている。この節では,高齢の殺人事犯者の特徴や事件の態様を明らかにするため,法務総合研究所が実施した特別調査の結果を分析する。