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平成30年版 犯罪白書 第7編/第3章/第3節/3

3 全部執行猶予率及び全部・一部執行猶予者の保護観察率

通常第一審における全部執行猶予率及び全部執行猶予者の保護観察率の推移(最近10年間)を年齢層別に見ると,7-3-3-3図のとおりである。

全部執行猶予率は,高齢者,非高齢者共,60%前後で推移しており,ほとんど差が見られない。平成29年の高齢者の全部執行猶予率(62.4%)は,20〜29歳の者(74.7%)より低いが,30〜49歳の者(57.8%),50〜64歳の者(55.7%)より高く,罪名別に見ると,窃盗では高齢者は44.3%と,50〜64歳の者(42.0%)に次いで低いが,殺人では高齢者は41.7%と全年齢層で最も高く,傷害では高齢者は69.1%と,20〜29歳の者(70.4%)に次いで高い(7-3-3-2表参照)。

高齢の全部執行猶予者の保護観察率は,非高齢の全部執行猶予者と比べて過去10年間一貫して低く,平成29年は,6.1%(前年比0.4pt低下)であった。高齢の一部執行猶予者の保護観察率は,93.8%であった(最高裁判所事務総局の資料による。)。

7-3-3-3図 通常第一審における全部執行猶予率・全部執行猶予者の保護観察率の推移(年齢層別)
7-3-3-3図 通常第一審における全部執行猶予率・全部執行猶予者の保護観察率の推移(年齢層別)
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