7-3-3-2表は,平成29年の通常第一審における有期刑言渡人員を主な罪名別に見るとともに,これを年齢層別に見たものである。
通常第一審における有期刑の言渡人員では,いずれの年齢層においても窃盗が最も多いところ,高齢者においては,窃盗が占める割合が39.7%と,他の年齢層と比べて,10ptから15pt程度高い。また,高齢者の有期刑言渡人員のうち,覚せい剤取締法違反が占める割合は5.2%と,全年齢層中最も低い。
平成29年において,一部執行猶予付判決の言渡しを受けた高齢者の人員は,32人であり,全体の人員に占める割合は2.1%であった(一部執行猶予付判決の言渡しを受けた全体の人員は,2-3-2-1表参照)。罪名別で見ると,覚せい剤取締法違反が22人(うち保護観察が付された人員は21人),窃盗が7人(同6人)の順であった(最高裁判所事務総局の資料による。)。
平成29年において,保護観察付全部執行猶予付判決の言渡しを受けた高齢者の人員は,232人であり,全体の人員に占める割合は9.2%であった(保護観察付全部執行猶予付判決の言渡しを受けた全体の人員は,2-3-2-1表参照)。罪名別では,窃盗が138人と最も多く,次いで,傷害(暴行を含む。以下この節において同じ。)が19人の順であった。