この章では，統計上のデータに基づいて，犯罪による被害の動向を概観する。なお，この章において，「被害者」とは，犯罪により害を被った者をいうが，放火や公務執行妨害等の社会的・国家的法益が保護法益である犯罪については，放火された家屋の所有者や暴行を受けた公務員等を「被害者」として扱う。