性犯罪前科調査対象者について,性犯罪者類型別構成比を見ると,6-4-5-1図のとおりである。強制わいせつ型の人員が最も多く,約6割を占めている。
性犯罪前科調査対象者について,犯行時の年齢層別構成比を見ると,6-4-5-2図のとおりである。平均年齢は38.3歳であり,最年少は21歳,最高齢は77歳であった。
性犯罪前科調査対象者について,性犯罪前科の回数別構成比を見ると,1回の者が62.5%(145人),2回の者が24.1%(56人),3回の者が5.2%(12人),4回以上の者が8.2%(19人)であり,回数が最も多いのは10回(1人)であった。
性犯罪前科調査対象者について,前科の内容別構成比を見ると,6-4-5-3図のとおりである。性犯罪前科のみある者は134人(57.8%)であり,性犯罪以外の前科もある者は98人(42.2%)であった。また,性犯罪以外の前科もある者98人のうち,粗暴犯前科のある者は43人(43.9%)であった。
性犯罪前科調査対象者について,初回の性非行・性犯罪時の年齢別人員を見ると,6-4-5-4図のとおりである。
性犯罪前科調査対象者の初回の性非行・性犯罪時の平均年齢は28.3歳であり,最年少は15歳(4人),最高齢は69歳(1人)であった。初回の性非行・性犯罪時の年齢は,19歳以下の者が30人(12.9%),20〜29歳の者が129人(55.6%)であり,3回以上の性犯罪前科のある者31人に限ると,19歳以下の者が6人(19.4%),20〜29歳の者が19人(61.3%)と,さらに29歳以下の若年層の占める割合が高い。一方,性犯罪前科調査対象者のうち,40歳以降に初回の性犯罪を行った者は232人中31人(13.4%)であった。
性犯罪前科調査対象者について,初回の性非行・性犯罪時から犯行時までの経過期間を見ると,6-4-5-5図のとおりである。調査対象事件以前に懲役の実刑に処せられたことがある者は,232人のうち120人(51.7%)であり,その場合の刑事施設における服役期間も経過期間に含まれているものの,20年以上の者が約1割(25人)を占めている。これらの者のうち,調査対象事件以前に性犯罪により服役したことがある者は20人,その平均服役回数は2.5回であり,複数回の服役にもかかわらず長期間にわたって性犯罪を反復する者が一定数いることがうかがわれる。