全対象者中,調査対象事件中の性犯罪により五つの性犯罪者類型(単独強姦型,集団強姦型,強制わいせつ型,小児わいせつ型及び小児強姦型)のいずれかに類型化された者から,刑事確定記録等の資料を基に性犯罪前科のある者252人を抽出し,そのうち調査のために必要な資料を入手できた232人(全対象者のうちの13.0%。以下この節において「性犯罪前科調査対象者」という。)について,その性犯罪前科の内容等について調査分析した。性犯罪前科調査対象者の前科の総数398件について,裁判内容別に見ると,懲役(実刑)が186件(46.7%)と最も多く,次いで,罰金が131件(32.9%),懲役(単純執行猶予)が59件(14.8%),懲役(保護観察付執行猶予)が22件(5.5%)の順であった。