4-5-2-2図は,高齢者の入所受刑者人員の推移(最近20年間)を入所度数別に見たものである。その人員は,総数及び女子共に最近20年間,ほぼ一貫して増加し,平成26年は,7年と比べて,総数で約4.6倍に,女子では約16倍に激増している。入所受刑者総数に占める高齢者の比率(高齢者率)も,ほぼ一貫して上昇しており,特に女子はその傾向が顕著である。また,高齢者は,入所受刑者全体と比べて,再入者の割合(再入者率)が高い(4-1-3-1図参照)。
4-5-2-3図は,平成26年における高齢者の入所受刑者の罪名別構成比を男女別に見たものである。全高齢者及び男子高齢者では,窃盗の割合が最も高く,次いで,覚せい剤取締法違反,詐欺の順である。女子高齢者では,窃盗の割合が約8割と際立って高い。
なお,高齢受刑者に対する福祉的支援については,第2編第4章第2節5項参照。