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平成27年版 犯罪白書 第1編/第3章/第1節/3

3 検察庁における処理状況

1-3-1-5図は,平成26年における交通事件(危険運転致死傷,自動車運転過失致死傷等及び道交違反の事件をいう。以下この項において同じ。)の検察庁終局処理人員の処理区分別構成比を,それ以外の事件(以下この項において「一般事件」という。)と比較して見たものである。公判請求の構成比は,危険運転致死傷では83.3%と,一般事件と比べて著しく高い。自動車運転過失致死傷等及び道交違反では,公判請求の構成比は,それぞれ1.0%,2.3%とかなり低く,前者では不起訴の構成比が極めて高く,後者では略式命令請求の構成比が高い。

1-3-1-5図 交通事件 検察庁終局処理人員の処理区分別構成比
1-3-1-5図 交通事件 検察庁終局処理人員の処理区分別構成比
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1-3-1-6図は,自動車運転過失致死傷等及び道交違反の検察庁終局処理人員について,起訴・不起訴人員(処理区分別)及び起訴率の推移(最近20年間)を見たものである。自動車運転過失致死傷等では,起訴・不起訴人員に占める起訴猶予人員の割合は8割台で推移しているが,起訴猶予人員は平成17年以降減少している。起訴率は,昭和62年に大きく低下し,その後も低下傾向にあり,平成19年以降は9%台で推移していたが,26年は10.2%(前年比0.7pt上昇)であった(CD-ROM参照)。道交違反では,起訴・不起訴人員に占める略式命令請求人員の割合は,20年以降6割台で推移しているが,略式命令請求人員は10年以降減少を続けている。起訴率も,昭和60年以降,低下傾向にあり,平成26年は62.5%と7年(93.7%)と比べて31.2pt低下した(CD-ROM参照)。

1-3-1-6図 自動車運転過失致死傷等・道交違反 起訴・不起訴人員(処理区分別)等の推移
1-3-1-6図 自動車運転過失致死傷等・道交違反 起訴・不起訴人員(処理区分別)等の推移
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平成26年における危険運転致死傷による公判請求人員について,態様別に見ると,1-3-1-7表のとおりである。

1-3-1-7表 危険運転致死傷による公判請求人員(態様別)
1-3-1-7表 危険運転致死傷による公判請求人員(態様別)
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