6-2-1-12図は,窃盗による検挙人員のうち,再犯者(前に道路交通法違反を除く犯罪により検挙されたことがあり,再び検挙された者をいう。以下この項において同じ。)の人員及び再犯者率(検挙人員に占める再犯者の人員の比率をいう。以下この項において同じ。)の推移(最近20年間)について,窃盗総数,侵入窃盗,乗り物盗及び非侵入窃盗の別に見たものである。再犯者の人員は,窃盗総数では,平成19年からおおむね漸減している(25年は前年比6.9%減)が,それ以上に,初犯者の人員が大きく減少しているため(同12.1%減),再犯者率は,10年から一貫して上昇し続けており,25年は48.0%(前年比1.5pt上昇)であった。侵入窃盗の再犯者率は,乗り物盗及び非侵入窃盗と比べて顕著に高く,同年は67.4%(同0.2pt上昇)であった。
6-2-1-13図は,窃盗により検挙された成人の同一罪名有前科者(窃盗による前科を有する者をいう。以下この項において同じ。)の人員及び同一罪名有前科者率(成人による窃盗の検挙人員に占める同一罪名有前科者の人員の比率をいう。以下この項において同じ。)の推移(最近20年間)について,窃盗総数,侵入窃盗及び万引きの別に見たものである。
窃盗総数では,同一罪名有前科者の人員が平成18年まで増加傾向にあり,21年からは漸減しているが,同一罪名有前科者率は16年からおおむね横ばいである。
侵入窃盗は,同一罪名有前科者の人員が平成12年から減少傾向にあるが,同一罪名有前科者率は窃盗総数と比べると顕著に高い。窃盗前科の数では,前科2犯以上の者が同一罪名有前科者の大半を占め続けており,前科5犯以上の者がその2割以上を占め続けている。
万引きは,同一罪名有前科者の人員が平成20年まで大幅な増加傾向にあった後,21年からは漸減傾向(25年は20年と比べて6.0%減)にあるが,同一罪名有前科者率は上昇傾向にある。窃盗前科の数では,前科1犯の者の占める割合が最も高いが,前科2犯以上の者も25年では約5割を占めている。