4-2-2-1図は,外国人による一般刑法犯の検挙件数及び検挙人員の推移(平成元年以降)を,来日外国人とその他の外国人の別に見たものである。来日外国人による一般刑法犯の検挙件数は,5年からその他の外国人を上回り,最近では,14年から急増し,17年に過去最多となったが,その後,減少に転じ,25年は1万674件(前年比4.2%減)であった。その検挙人員は,16年に過去最多となった後,24年までは減少傾向にあったが,25年は増加に転じ,5,620人(同3.6%増)であった。その他の外国人も合わせた外国人による一般刑法犯の検挙件数は,来日外国人の検挙件数の増減に伴い,17年に過去最多の4万3,622件を記録した後,18年から減少に転じ,25年は1万7,572件(前年比6.3%減)であった。また,外国人の検挙人員は,11年から増加し,17年に過去最多の1万4,786人を記録した後,18年から減少していたが,25年は増加に転じ,1万552人(同1.3%増)であった(CD-ROM資料4-2参照)。同年における一般刑法犯検挙人員総数(26万2,823人)に占める外国人の比率は4.0%であった。
平成25年における来日外国人による一般刑法犯の検挙件数の罪名別構成比を見ると,4-2-2-2図のとおりであり,窃盗が72.6%を占めている。なお,来日外国人の場合,検挙人員一人当たりの窃盗の検挙件数は2.75件であり,窃盗の全検挙人員の場合(1.83件)に比べて多い(警察庁の統計による。)。
4-2-2-3図は,来日外国人による窃盗,強盗,傷害・暴行等について,検挙件数の推移(最近10年間)を見たものである。窃盗の検挙件数は,平成17年に過去最多を記録した後,18年から減少に転じ,25年は7,744件(前年比2.8%減)であった。傷害・暴行の検挙件数は,近年増加傾向にあり,25年は,16年と比較して約1.8倍になっている。
平成25年における来日外国人による窃盗について,検挙件数の手口別構成比を見ると,4-2-2-4図のとおりである。万引きの構成比が28.3%と高く,次いで,空き巣,自動車盗,車上ねらい,忍込みの順に高い(窃盗の全認知件数における手口別構成比については,1-1-2-2図P8参照)。