そのほかの捜査等における国際協力としては,国際刑事警察機構(ICPO:International Criminal Police Organization)による刑事警察間における情報交換等の相互協力も行われている。ICPOは,各国の警察機関を構成員とする国際機関であり,刑事警察間における最大限の相互協力の確保・推進及び犯罪の予防・鎮圧に効果的な制度の確立と発展を目的として様々な活動を行っている。ICPOは,事務総局において捜査情報サービス及び捜査データベース等を運用し,被手配者の犯罪行為につき警告を発して各国警察に注意を促す「緑手配書」や,犯罪者が使用する手口,物,仕掛けや隠匿方法に関し,情報提供する「紫手配書」を発行し,犯罪の未然防止,密輸品の水際押収等に活用するなどしている。なお,我が国では,平成21年から入国管理局においても,ICPOの紛失・盗難旅券データベースの情報を出入国管理における水際対策に利用している。そのほか,ICPOは,国際手配制度を開発・発展させ,全加盟国・地域(平成25年(2013年)12月末現在,190か国・地域)の警察の組織力を通じて,国外逃亡被疑者の所在発見,行方不明者の発見等に努めている。
ICPO経由での国際協力件数等(最近10年間)は,2-7-3-2表のとおりである。