法務総合研究所では,非行少年の特質を明らかにするため,平成2年から生活意識や価値観等に関する意識調査を定期的に実施してきた。今回の調査は,非行少年における生活意識等の経年変化を把握するだけでなく,若年犯罪者まで調査対象を拡大することにより,非行少年と若年犯罪者の生活意識等を対比させるなどして,その特徴を捉えること(本章第2節参照),また,非行や犯罪に至った要因やその後の処分等に関して,当事者である非行少年及び若年犯罪者の意識を分析することにより,非行や犯罪のリスク要因や立ち直りに必要なニーズ等を明らかにすること(本章第3節参照)を目的として行った。