児童虐待の防止等に関する法律(平成12年法律第82号)は,児童に対する虐待の予防,発見及び発見後の措置について定めている。5-1-6-2表は,同法にいう児童虐待の行為(保護者によるその監護する18歳未満の児童に対する虐待の行為)が刑法犯等として検挙された事件(以下この項において「児童虐待に係る事件」という。)の罪名別の検挙件数及び検挙人員の推移(最近10年間)を見たものである。検挙件数・人員は,総数でおおむね増加傾向にある。
5-1-6-3表は,平成22年における児童虐待に係る事件について,被害者と加害者との関係(加害者の立場)を罪名別に見たものである。全体では,父親等によるものが268人(69.3%)と多いが,殺人及び保護責任者遺棄では,母親等によるものがそれぞれ22人(75.9%),17人(85.0%)と多い。