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 平成21年版 犯罪白書 第7編/第2章/第1節/1 

第2章 最近の再犯者の動向等

第1節 検挙

1 一般刑法犯により検挙された再犯者

 一般刑法犯により検挙された再犯者(前に刑法犯又は道路交通法違反を除く特別法犯により検挙されたことがある者をいう。以下,特に断らない限り,この項において同じ。)の人員及び再犯者率(検挙人員に占める再犯者の人員の比率をいう。以下,この項において同じ。)の推移(最近20年間)は,7-2-1-1図のとおりである(少年の再非行については,本章第5節参照)。

7-2-1-1図 一般刑法犯・窃盗 検挙再犯者の人員・再犯者率の推移

 一般刑法犯により検挙された再犯者の人員は,平成9年から増加し続けていたが,19年からは2年連続で若干減少し,20年は14万939人であった。再犯者率は,9年から一貫して上昇し続け,20年は41.5%であった。窃盗についても,ほぼ同様の傾向の推移を示し,20年は,再犯者の人員は7万5,110人であり,再犯者率は43.0%であった。
 なお,覚せい剤取締法違反については,統計資料の制約から前に同法違反により検挙されたことがある者のみを再犯者とし,その人員及び再犯者率を示した参考数値であるが,その再犯者率は,一般刑法犯及び窃盗の再犯者率と比較しても顕著に高い。覚せい剤取締法違反の再犯者の人員は,平成13年からおおむね低下傾向にあるが,再犯者率は,元年には56.9%であったものが,9年には46.7%にまで低下したが,その後,上昇傾向に転じ,20年は56.1%であった。