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 平成21年版 犯罪白書 第5編/第1章/第6節/2 

2 児童虐待犯罪

 児童虐待の防止等に関する法律(平成12年法律第82号)は,児童に対する虐待の予防,発見及び発見後の措置について定めている。5-1-6-2表は,同法にいう児童虐待の行為(保護者によるその監護する18歳未満の児童に対する虐待の行為)が刑法犯等として検挙された事件(以下,この項において「児童虐待に係る事件」という。)の罪名別の検挙件数及び検挙人員の推移(最近10年間)を見たものである。
 平成20年における検挙件数・人員は,殺人,傷害,暴行及び強制わいせつにおいて,11年と比べて大幅に増加している。

5-1-6-2表 児童虐待に係る事件 検挙件数・検挙人員の推移(罪名別)

 5-1-6-3表は,平成20年における児童虐待に係る事件について,被害者と加害者との関係(加害者の立場)を罪名別に見たものである。
 全体では,父親等によるものが221人(69.3%)と多いが,殺人及び保護責任者遺棄では,母親等によるものがそれぞれ35人(77.8%),17人(81.0%)と多い。

5-1-6-3表 児童虐待に係る事件 検挙人員(被害者と加害者の関係別・罪名別)