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 平成20年版 犯罪白書 第2編/第5章/第2節/4 

4 保護観察の終了等

 平成19年の保護観察終了人員の終了事由別構成比は,2-5-2-7図のとおりである。
 仮釈放者の94.5%,保護観察付執行猶予者の68.0%が,期間満了で保護観察を終了している。
 取消しで終了した者の比率を見ると,仮釈放者と保護観察付執行猶予者とでは,保護観察期間の長短はあるが,仮釈放者では,仮釈放取消しが5.0%(820人)であり,保護観察付執行猶予者では,執行猶予取消しが28.8%(1,386人)であった。

2-5-2-7図 保護観察終了人員の終了事由別構成比

 平成19年の保護観察終了人員のうち取消しで終了した者の比率を,終了時の就労状況別に見ると,仮釈放者では,有職者の2.0%,無職者の14.5%が,保護観察付執行猶予者では,有職者の13.4%,無職者の55.6%が,それぞれ取消しで保護観察を終了しており,有職者と比較して無職者の取消しの比率が著しく高い(保護統計年報による。)。
 平成19年の保護観察新規受理時及び終了時の就労状況別構成比は,2-5-2-8図のとおりである。
 各年の保護観察新規受理時と同終了時とでは,その対象が同一ではないため,厳密な意味での比較は困難であるが,終了時は,新規受理時と比較すると,仮釈放者,保護観察付執行猶予者ともに,有職者の比率が高い。しかし,仮釈放者の24.4%,保護観察付執行猶予者の34.6%が,無職のままで保護観察を終了している。

2-5-2-8図 保護観察新規受理時・終了時の就労状況別構成比