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2 第一審 また,公判請求後,第一回公判期日前において,事件の争点を明らかにして明確な審理計画を策定するなどし,迅速な審理を実現するため,公判前整理手続が行われることもある。裁判員の参加する刑事裁判に関する法律(平成16年法律第63号。以下「裁判員法」という。)は,裁判員裁判(裁判員の参加する刑事裁判をいう。以下同じ。)対象事件については,必ず公判前整理手続に付さなければならないとしている。裁判所において,審理の経過にかんがみ必要と認めるときには,第一回公判期日後に,公判前整理手続と同様の手続により事件の争点及び証拠を整理する期日間整理手続が行われることもある。 平成19年において,地方裁判所で公判前整理手続及び期日間整理手続に付された人員は,2-3-1-2表のとおりである。 2-3-1-2表 地方裁判所における公判前整理手続及び期日間整理手続に付された事件の罪名別人員 平成19年における地方裁判所及び家庭裁判所の罪名別終局処理人員は,2-3-1-3表のとおりであり,同年における簡易裁判所の罪名別終局処理(通常の公判手続及び略式手続)人員は,2-3-1-4表のとおりである。2-3-1-3表 地方・家庭裁判所罪名別終局処理人員 2-3-1-4表 簡易裁判所罪名別終局処理人員 平成19年の地方裁判所における終局処理人員を罪名別に見ると,窃盗が1万2,265人(17.7%)と最も多く,次いで,覚せい剤取締法違反1万695人(15.4%),自動車運転過失致死傷・業過6,946人(10.0%),道交違反6,620人(9.5%)の順であった。平成19年の家庭裁判所における成人の刑事事件の終局処理人員のうち,87.6%(326人)が児童福祉法違反によるものであった。 平成19年の簡易裁判所における通常の公判手続による終局処理人員を罪名別に見ると,懲役言渡人員については,窃盗が94.0%(8,493人)を占めていた。罰金言渡人員についても,窃盗が23.9%(412人)と最も多く,次いで,傷害17.9%(309人),道交違反15.1%(260人)であった。 略式手続により罰金又は科料に処せられた者を罪名別に見ると,道交違反が76.4%(42万3,789人),自動車運転過失致死傷・業過が12.6%(7万92人)であった。略式手続により窃盗で罰金に処せられた者は5,729人,公務執行妨害で罰金に処せられた者は1,094人であった。 平成19年において,地方裁判所及び簡易裁判所で即決裁判手続に付された人員は,2-3-1-5表のとおりである。 2-3-1-5表 即決裁判手続に付された事件の罪名別人員 |