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 平成20年版 犯罪白書 第1編/第3章/第3節/1 

第3節 ハイテク犯罪

1 ハイテク犯罪の動向

 コンピュータ・電磁的記録対象犯罪(電子計算機使用詐欺,電磁的記録不正作出・毀棄及び電子計算機損壊等業務妨害をいう。)の検挙件数(最近5年間)は,1-3-3-1表のとおりである。

1-3-3-1表 コンピュータ・電磁的記録対象犯罪の検挙件数

 検挙件数総数は,平成17年から2年連続で増加したが,19年は前年比12.4%減となった。
 ネットワーク利用犯罪(インターネットを利用した詐欺,児童買春事案等,コンピュータ・ネットワークを利用した犯罪をいう。)の検挙件数(最近5年間)は,1-3-3-2表のとおりである。

1-3-3-2表 ネットワーク利用犯罪の検挙件数

 検挙件数総数は,最近5年間を見ても一貫して増加しており,平成19年は前年比9.0%増となった。増加傾向にあった詐欺は,前年より若干減少した(5.3%減)ものの全体の38.6%を占め,このうち約81%がインターネット・オークションに係るものである(警察庁生活安全局の資料による。)。児童の性的被害に係る犯罪のうち,児童ポルノは前年比23.5%減少したが,児童買春及び青少年保護育成条例違反は引き続き増加した(それぞれ前年比19.0%及び17.3%増)。
 不正アクセス禁止法違反の検挙件数(最近5年間)は,1-3-3-3表のとおりである。

1-3-3-3表 不正アクセス禁止法違反の検挙件数

 検挙件数は,平成17年に前年の約2倍,18年に前年の2.5倍以上に増加したのに引き続き,19年は前年の2倍以上に増加し,同法律が施行された12年以降,最多を更新した。
 支払用カード電磁的記録に関する罪の認知件数及び検挙件数(最近5年間)は,1-3-3-4表のとおりである。

1-3-3-4表 支払用カード電磁的記録に関する罪の認知件数・検挙件数

 平成19年は,認知件数,検挙件数とも,前年より若干減少した(それぞれ3.5%及び6.6%減)。