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 平成19年版 犯罪白書 第7編/第4章/第2節/5 

5 殺害手段

 殺人再犯者の初度・再度事犯別に殺害手段(斬・刺殺,絞・扼殺,射殺等)を見る。
 殺人再犯者の初度・再度事犯別の殺害手段別等人員は,7-4-2-7図のとおりである。

7-4-2-7図 初度・再度事犯別の殺害手段別等人員

 殺害手段は,暴力団関係の有無,初度・再度事犯別を問わず,斬・刺殺が最も多かった。暴力団関係者では,それに次いで,射殺が多かった。
 初度事犯の殺害手段が,再度事犯の殺害手段と同じであった比率(例えば,初度事犯の殺害手段が射殺であったもののうち,再度事犯の殺害手段も射殺であった比率をいう。)は,殺人再犯者が暴力団関係者の場合においては,殺害手段が射殺のときに11人中7人の63.6%と最も高く,次いで,斬・刺殺(41人中25人の61.0%),絞・扼殺(7人中3人の42.9%)の順であった。暴力団関係者の射殺の場合において,その犯行の動機・原因の多くは「暴力団の勢力争い」によるものであった。他方,前記比率は,殺人再犯者が暴力団非関係者の場合においては,殺害手段が斬・刺殺のときに32人中31人の96.9%と最も高く,次いで,絞・扼殺(9人中3人の33.3%)の順であった。