18歳未満の児童に対する虐待行為については，児童虐待の防止に関する法律(平成12年法律第82号)があり，同法律は，独自の罰則規定を有するものではないが，児童虐待の定義を明らかにするとともに，その予防，発見及び発見後の措置について定めるなどしている。同法律にいう児童虐待の行為が刑法犯等として検挙された事件(以下，本節において「児童虐待に係る事件」という。)の検挙件数及び検挙人員(最近8年間)は，5-1-6-2表のとおりである。

5-1-6-2表　児童虐待に係る事件の検挙件数・検挙人員

　平成18年の児童虐待に係る事件の加害者と被害者との関係は，5-1-6-3表のとおりである。
　検挙人員全体に占める比率で見ると，父親等によるものが66.3％と高いが，殺人及び保護責任者遺棄では，母親等によるものがそれぞれ69.4％，70.4％と高い。

5-1-6-3表　児童虐待に係る事件の加害者と被害者との関係