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 平成18年版 犯罪白書 第6編/第3章/第4節 

第4節 受刑者処遇の充実強化

 国民が安心して暮らせる安全な社会を再生し,治安を維持するためには,刑事施設において受刑者を改善更生させ,円滑に社会復帰させることが極めて重要である。近時,再犯者による凶悪犯罪に対する国民の不安感が高まり,再犯防止のための処遇の充実強化が強く求められている。さらに,平成18年5月24日から,受刑者処遇法が施行され,作業に加え,改善指導・教科指導を受けることが受刑者の法律上の義務として位置付けられた。今後も,受刑者処遇の充実強化になお一層力を尽くす必要があると考える。
 他方,刑事施設においては,過剰収容の問題やその処遇に困難を伴う被収容者の増加という問題があり,これらが受刑者の処遇に当たる職員の負担を過重なものとし,適正な処遇を実現する上での阻害要因となっている。
 そこで,これら刑事施設運営上の問題点を概観した上,これを解決し,受刑者処遇を充実強化するための取組について見る。