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2 窃盗の種類別・手口別認知件数の推移 一般刑法犯の認知件数の推移を見ると,その増減を大きく左右してきたのは,窃盗である。一般刑法犯と窃盗の認知件数の増減の推移は,おおむね同じであり,平成17年には,一般刑法犯の約76%を窃盗が占めた。そこで,窃盗の動向を,その種類別・手口別に見ることとする。
窃盗の種類別認知件数の推移は,6-2-1-2図のとおりである。 6-2-1-2図 窃盗の種類別認知件数の推移 第I期の後半に乗り物盗が最も多い時期があったものの,第II期になると,非侵入窃盗が急増しており,第II期における窃盗の認知件数の急増は,非侵入窃盗の増加によるところが大きかったことが分かる。乗り物盗も第II期の後半にピークを示している。また,侵入窃盗は,第II期の最初まではおおむね横ばいであったが,第II期の平成10年以降増加し始めている。第III期においては,非侵入窃盗,乗り物盗及び侵入窃盗のいずれも減少している。窃盗の種類別・手口別認知件数の推移は,6-2-1-3図のとおりである。 6-2-1-3図 窃盗の種類別・手口別認知件数の推移 窃盗の手口によって,各期における動向はかなり異なる。第I期においては,車上ねらい,自転車盗及びオートバイ盗が増加し,逆に空き巣は減少傾向にあった。ただし,第I期の後半では,自動販売機ねらいが急増し,自転車盗及びオートバイ盗がやや減少した。 第II期においては,ほぼすべての手口の窃盗が増加傾向を示した。特に,車上ねらいは,平成7年から14年までの間に約22万件増加しており,同じ期間の窃盗全体の増加分(約81万件)の約27%を占めた。 第III期においては,車上ねらい,空き巣等,多くの手口で増加から減少へと変化が見られる。ただし,万引きは,平成16年まで増加し,17年にわずかに減少したのみである。 さらに,これらの窃盗の手口を,主として街頭又は屋外で行われることの多い街頭窃盗(車上ねらい,自動販売機ねらい,部品ねらい,自動車盗,オートバイ盗,自転車盗及びひったくりをいう。以下同じ。)とその他の窃盗に分類し,その認知件数の推移を見ると,6-2-1-4図のとおりである。 街頭窃盗は,第I期においても増加傾向を示していたが,第II期に入ると急増しており,この期の窃盗の増加分のうち約63%を占めていた。街頭窃盗のピークは,平成13年であるが,15年以降急減しており,14年から17年の間の窃盗の減少分(約65万件)のうち,街頭窃盗は約54万件(約82%)を占める。第I期及び第II期における窃盗の増加,第III期における減少の相当部分が,街頭窃盗の増減によるものであることが分かる。 6-2-1-4図 街頭窃盗の認知件数の推移 |