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 平成17年版 犯罪白書 第4編/第4章/第3節/1 

第3節 少年鑑別所における鑑別

1 少年鑑別所の概要

 少年鑑別所は,主として,観護措置の決定がされた者を収容するとともに,家庭裁判所の行う少年に対する調査,審判等に資するため,医学,心理学,教育学,社会学その他の専門的知識に基づいて,少年の資質の鑑別を行う施設である。
 少年鑑別所は,平成17年4月1日現在,全国に52庁が置かれている。
 少年鑑別所には,所長の下に,庶務課,首席専門官が,また,施設規模に応じて,次長,医務課が置かれている。首席専門官は,鑑別業務を直接担当する鑑別部門の責任者であり,同専門官の下には,施設の規模に応じて2〜4人の統括専門官が置かれている。鑑別部門は,鑑別担当及び観護担当から構成される。少年鑑別所は,比較的小規模施設が多く,全52庁のうち33庁(63.5%)は,20人以下の職員しか配置されておらず(法務省矯正局の資料による。),これら小規模施設では,庶務課や鑑別担当の職員であっても,交替制で,当直業務や家庭裁判所出廷業務等被収容者の処遇にも当たっている。