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 平成17年版 犯罪白書 第2編/第6章/第1節/3 

3 矯正

 交通犯罪(罪名が危険運転致死傷,業過及び道路交通法違反であるものをいう。以下,本節において同じ。)の新受刑者数の推移(最近10年間)は,2-6-1-4表のとおりである。
 交通犯罪の新受刑者数は,平成10年以降増加しており,16年は3,170人(前年比1.0%増)であった。

2-6-1-4表 交通犯罪新受刑者の罪名・刑期別人員

 交通犯罪の受刑者のうち,開放的処遇が適当と判断された成人であって,[1]交通犯罪以外の犯罪による懲役刑を併有しないこと,[2]交通犯罪以外の犯罪による受刑歴がないこと,[3]刑期がおおむね3月以上であること,[4]心身に著しい障害がないことの諸条件を満たすものについては,市原刑務所等の指定施設に収容し,原則として,居房,食堂,工場等に施錠せず,生活指導,教科指導,職業訓練,交通安全教育等を実施している。
 平成16年の交通犯罪による少年院新入院者は,危険運転致死傷が前年と同数の3人であり,業過が66人(前年比9.6%減),道路交通法違反が524人(同21.2%減)であった(矯正統計年報による。)。
 なお,刑務所及び少年院においては,被害者の視点を取り入れた教育の一環として,被害者や遺族,支援団体等の関係者による講演等を実施している。