前の項目   次の項目        目次   図表目次   年版選択
 平成16年版 犯罪白書 第3編/第1章/第2節/4 

4 我が国の治安に関する認識

 今回調査では,我が国の治安に関する認識につき,現在の我が国の治安に関する認識,過去と比較した我が国の治安の現状に関する認識,将来の我が国の治安に関する認識の項目に分けて質問した。
 3-1-2-6図[1]は,現在の我が国の治安に関する認識についての回答の構成比を示したものである。現在の我が国の治安状況を「悪い」と認識している者が60%を超えている。さらに,「悪い」と回答した者に対して,「我が国の治安が悪いと思う最も大きな理由は何ですか。」と質問したところ,「凶悪な犯罪が多いから」が17.4%,「全体的に犯罪が多いから」が16.9%,「社会のモラルが低いから」が12.2%であった。
 3-1-2-6図[2]は,過去と比較した我が国の治安の現状に関する認識についての回答の構成比を示したものである。過去と比較して我が国の治安状況が「悪くなった」とする者の比率は75.5%を占めている。さらに,「悪くなった」と回答した者に対して,「我が国の治安が悪くなったと思う最も大きな理由は何ですか。」と質問したところ,「凶悪な犯罪が増えたから」が17.7%,「全体的に犯罪が増えたから」が16.4%,「社会のモラルが低くなってきたから」が13.5%であった。
 3-1-2-6図[3]は,将来の我が国の治安に関する認識についての回答の構成比を示したものである。将来の我が国の治安状況についても「悪くなる」と悲観的にとらえている者の比率が最も高くなっている。さらに,「悪くなる」と回答した者に対して,「将来の我が国の治安が悪くなると思う最も大きな理由は何ですか。」と質問したところ,「社会のモラルが低くなるだろうから」が19.3%,「全体的に犯罪が増えるだろうから」が16.7%,「社会の国際化が進むだろうから」が11.8%であった。

3-1-2-6図 我が国の治安に関する認識