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 平成16年版 犯罪白書 第3編/第1章/第2節/3 

3 犯罪に対する不安と防犯対策の状況

 今回調査では,犯罪に対する不安と防犯対策の状況についても調査しており,その結果を12年調査の結果と比較する。

(1) 犯罪に対する不安

ア 夜間の一人歩きに対する不安

 夜間の一人歩きに対する不安について,「暗くなった後,あなたの住んでいる地域を一人で歩いているとき,どの程度安全であると感じますか。」と質問した。3-1-2-4図[1]は,今回調査と12年調査の結果を比較したものである。今回調査では,「とても危ない」,「やや危ない」とする者の比率が上昇している一方,「とても安全」,「まあまあ安全」とする者の比率が低下しており,夜間の一人歩きに対する不安が高まっているようである。

イ 自宅に夜間一人でいることの不安

 自宅に夜間一人でいることの不安について,「暗くなってから自宅に一人でいるとき,どの程度安全であると感じますか。」と質問した。3-1-2-4図[2]は,今回調査と12年調査の結果を比較したものである。今回調査では,「とても危ない」,「やや危ない」とする者の比率が上昇している一方,「とても安全」とする者の比率が低下しており,自宅に夜間一人でいることに対する不安が高まっているようである。

ウ 自宅において不法侵入の被害に遭う不安

 自宅において不法侵入の被害に遭う不安について,「今後1年間のうちに,誰かがあなたの自宅に侵入しようとすることについて考えてみてください。それは非常にあり得ますか,あり得ますか,それとも,あり得ませんか。」と質問した。3-1-2-4図[3]は,今回調査と12年調査の結果を比較したものである。今回調査では,12年調査と比較して「非常にあり得る」,「あり得る」とする者の比率が上昇している一方,「あり得ない」とする者の比率が低下しており,自宅への不法侵入被害に遭う不安も高まっているようである。

3-1-2-4図 犯罪に対する不安

(2) 防犯対策の状況

 自宅の防犯対策の状況について,侵入防止警報機などの防犯対策の有無について質問した。3-1-2-5図は,今回調査と12年調査の結果を比較したものである。12年調査と比較して今回調査では,「何の防犯設備もない」の比率が低下しており,何らかの防犯対策をしている者の比率が上昇している。

3-1-2-5図 防犯対策の経年比較