前の項目 次の項目 目次 図表目次 年版選択 | |
|
2 少年矯正の動向 (1) 家庭裁判所の終局処理人員 5-4-1-6図は,殺人及び器物損壊を除く暴力的9罪種について家庭裁判所の終局処理人員の動向を見たものである。昭和57年から平成13年までに,少年院送致人員が増加した罪種は,殺人,強盗,傷害,恐喝及び強制わいせつ等であり,強姦が減少しているほかは大きな変化はない。増加した罪種について,昭和57年を100とする指数で平成13年の少年院送致の人員を見ると,強盗が最も多く414,以下,傷害(279),強制わいせつ等(268),殺人(256)の順になっている。
5-4-1-6図 罪種別家庭裁判所終局処理人員の推移 (2) 少年矯正施設 5-4-1-7図は,少年鑑別所及び少年院における強盗・傷害・恐喝の新収容者の推移を見たもの,5-4-1-8図は,新収容者のうち強盗・傷害・恐喝の占める比率の推移を見たものである。
5-4-1-7図 強盗・傷害・恐喝の少年鑑別所・少年院の新収容者数及び送致率の推移 5-4-1-8図 新収容者に占める強盗・傷害・恐喝による新収容者の比率の推移 少年鑑別所及び少年院における強盗,傷害及び恐喝の3罪種の新収容者数は,いずれも平成8年ころから急増を示しており,最近の少年鑑別所や少年院の収容増は,この3罪種の増加が最も大きな要因であると考えられる。これら3罪種の少年の属性を見ると,5-4-1-9図と5-4-1-10図のとおり,長期的に見ると,非行時に保護観察等の処分を受けていなかった少年の比率が上昇しており,同様に保護観察歴や少年院歴のない少年の比率が上昇している。 5-4-1-9図 強盗・傷害・恐喝による新収容者のうち非行時に処分を受けていなかった者の比率の推移 5-4-1-10図 強盗・傷害・恐喝による新収容者のうち保護観察歴・少年院歴を有する者の比率の推移 |