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 平成14年版 犯罪白書 第1編/第4章/第2節 

第2節 殺人

 1-4-2-1図は,1988年以降における各国の殺人の認知件数及び検挙率の推移を見たものである(巻末資料1-14及び1-15参照)。

1-4-2-1図 5か国における殺人の認知件数・発生率・検挙率の推移

 各国によって殺人の構成要件に多少の差異があるが,この罪名を前提として統計数値を見る限り,我が国の殺人の認知件数は,アメリカ,ドイツ及びフランスを下回っている。我が国は,1991年以降,認知件数では,イギリスとほぼ同じ水準で推移しているが,発生率では,他の4か国を相当下回っている。
 一方,殺人の検挙率を見ると,我が国は,1988年以降他の4か国を上回る高い検挙率を維持してきたが,2000年の検挙率は,我が国は94.3%であり,フランス,イギリス及びアメリカを上回っているが,ドイツ(95.3%)を下回った。