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 平成13年版 犯罪白書 第4編/第4章/第2節/3 

3 麻薬特例法の運用状況

 平成3年10月5日に,国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律(以下「麻薬特例法」という。)が制定され,4年7月から施行されたが,同法では,業として行う不法輸入等の処罰に関する規定,マネー・ローンダリング(薬物犯罪収益等の隠匿・仮装・収受)の処罰に関する規定,薬物犯罪収益の必要的没収・追徴規定,国際的なコントロールド・デリバリー(監視付き移転)を可能にする規定等が設けられた。
 IV-33表は,平成4年以降の麻薬特例法違反事件数を見たものである。4年から7年までは10件以下であった件数は,8年に25件と急増した後,20件台で推移し,12年には36件となっている。

IV-33表 麻薬特例法違反事件数

 IV-34表は,麻薬特例法違反の特色の一つである没収・追徴規定の適用状況を見たものである。合計金額は,平成9年に1億円を超えて以降,10年が約6億7,000万円,11年が約19億円,12年が約5億4,000万円となっており,薬物犯罪収益を密売組織に保持させないという法の趣旨を生かす適用の効果を上げつつある。

IV-34表 麻薬特例法違反に係る没収・追徴規定の適用状況