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 平成12年版 犯罪白書 第2編/第4章/第2節/3 

3 新受刑者の特徴

(1) 年齢

 II-11図は,平成11年の新受刑者について男女・年齢層別構成比を見たものである。

II-11図 新受刑者の男女・年齢層別構成比

 平成11年の新受刑者中に占める60歳以上の受刑者は,1,850人であり,これは新受刑者全体の7.6%となっている。なお,我が国では,60歳以上の高齢受刑者を収容する施設は特に指定されておらず,高齢受刑者は,その収容分類級に従って各行刑施設に分類収容されている。

(2) 罪名

 平成11年における新受刑者の罪名のうち,構成比の高いものを男女別にそれぞれ上位5位まで見ると,男子では,[1]窃盗(29.7%),[2]覚せい剤取締法違反(23.3%),[3]詐欺(6.6%),[4]道路交通法違反(6.5%),[5]傷害(5.4%)の順であり,女子では,[1]覚せい剤取締法違反(47.4%),[2]窃盗(20.5%),[3]詐欺(8.5%),[4]殺人(4.6%),[5]道路交通法違反(2.6%)の順である(巻末資料II-7参照)。

(3) 刑名及び刑期

 平成11年における新受刑者の刑の種類について見ると,99.2%(2万4,293人)は懲役であり,次いで,禁錮0.6%(159人),拘留0.2%(39人),死刑(執行人員)0.02%(5人)である。
 II-12図は,平成11年における新受刑者中,懲役受刑者の刑期別構成比を示したものである。

II-12図 懲役新受刑者の刑期別構成比

(4) 初入受刑者の執行猶予歴及び保護処分歴

 II-13図は,平成11年における新受刑者中の初入者(裁判の確定により初めて行刑施設に入所した者をいう。)1万1,113人の執行猶予歴及び保護処分歴の内訳を見たものである。

II-13図 初入受刑者の執行猶予歴・保護処分歴

(5) 入所度数

 平成11年の新受刑者のうち,再入受刑者(行刑施設への入所度数が2度以上に及ぶ者)の比率は,男子が55.7%,女子が33.5%となっている。これを罪名別に見ると,男子では窃盗(34.6%)が,女子では覚せい剤取締法違反(54.0%)が,それぞれ最も高くなっている。また,入所度数5度以上の新受刑者は,総数の22.8%(5,586人)であり,罪名別では,暴力行為等処罰法違反で39.3%,住居侵入で39.1%を占めている(巻末資料II-8II-9参照)。