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 平成11年版 犯罪白書 第5編/第7章/第3節/4 

4 被害者援助団体が行う被害者支援プログラム

 1974年にブリストル市において犯罪被害者に対する援護活動を開始し,その後,全国にその組織を広げ,常にイギリスにおける犯罪被害者援護において主導的な役割を果たし続けているのが犯罪被害者援護協会である。この団体は民間のボランティアを中心として組織され,刑事司法機関と協力し,犯罪被害者に対して直接的・実際的な支援を行っている。主な活動は,警察から通知のあった被害者に対して,その相談相手となり,精神的な支援を行うほかに,防犯上の助言をしたり,被害者の状況やニーズに応じて,精神科医等適当な支援機関を紹介したり,刑事手続等に関する情報提供を行っている。また,刑事法院において,証人サービスを運営しているのも同協会である。同協会は,約1万5,000人のボランティア及び約900人の常勤職員から成り,その運営資金は,ほとんどが内務省からの補助金で賄われており,1997会計年度において,年間100万人以上の被害者,12万人の証人(被害者を含む。)に対して援助が行われている。