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 平成11年版 犯罪白書 第4編/第2章/第3節/3 

3 暴力組織関係者に対する更生保護

 IV-14図は,最近10年間における,保護観察新規受理人員中の暴力組織関係者([1]現に暴力組織の幹部,組員又は準構成員である者,及び[2]過去に[1]に該当した者で,保護観察開始時においても暴力組織と完全に絶縁しているとは認められないものをいう。以下,本節において同じ。)数の推移を見たものである。
 暴力組織関係者に対しては,類型別処遇(第2編第5章第3節参照)として,[1]警察等関係機関の協力を得て,本人の生活状況,特に暴力組織との具体的な関係,同組織の動向等の実態把握に努めるとともに,交遊関係の調整,転居等による環境の改善を通して,本人に対し,組織からの離脱の働きかけを行うこと,[2]併せて,地道な職業への就労指導を行うこと,[3]組織加入の動機,その背景,組織における本人の地位,家庭環境,離脱の難易等を踏まえ,警察等関係機関の協力も得ながら,本人の離脱について組織に働きかけを行うこと等が行われている。

IV-14図 暴力組織関係保護観察対象者新規受理人員の推移