昭和三六年の新受刑者を刑名別にみると，懲役が三六，七一三人(九八・五％)，禁錮四九七人(一・三％)，拘留六九人(〇・二％)，死刑(執行を受けた者)六人(〇％)となっている。
　これを最近における新受刑者の刑名別の割合と比較してみると，II-57表に示すとおり，懲役刑がしだいに減少傾向を示している半面，禁錮刑の増加が目だっている。この増加は，業務上過失致死傷事件の増加によるものである。昭和三六年における禁錮刑新受刑者は四九七人で，三五年よりも一五三人(四四・五％)の増加であった。

II-57表　新受刑者の刑名別人員の比率(昭和10〜36年)

　また，拘留刑新受刑者に，昭和三六年には六九人で，三五年よりも二三人(二五％)減少し，昭和三一-三五年の期間のうち，最も多かった昭和三三年の二一〇人に比較すると，一四一人(六七・一％)の減少を示した。
　なお，昭和三六年における死刑の執行人員は，前に述べたとおり六人で，最近五年間のうち最少数であった(最も多かったのは，昭和三二，三五年の各三九人である。