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 昭和38年版 犯罪白書 第二編/第三章/一/13 

13 新受刑者の入所前職業

 新受刑者の入所前(犯時)の職業についてみると,II-64表の示すとおり,有職者の割合は,昭和三三年を最低(五二・五%)として,その後しだいに増加し,昭和三六年には六一・八%となった。このような有職者の割合の増加は,男子において著しいが,女子では,むしろ横ばいの状態にあり,おおむね二〇%を越える程度である。

II-64表 新受刑者のうち有職者の比率の推移(昭和32〜36年)

 次に,その内容をみると,昭和三六年では,男子新受刑者のうち,圧倒的に多いのは技能工,生産工程従事者および他に分類されない単純労働者で,有職者のうち六一・二%を占める(昭和三五年国勢調査結果では,一五才以上の男子については三四・一%である)。
 また,無職者のうち,半数が失業者および浮浪,怠惰者によって占められている点が注目される。