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 昭和38年版 犯罪白書 第一編/第三章/四/1 

四 外国人犯罪

1 在日外国人の数

 法務省入国管理局の統計によって,外国人登録法に基づく外国人の登録人員数をみると,I-44表の示すとおり,昭和三六年一二月末において約六四万であるが,最近数年間の状況をみると,昭和三四年ないし三五年まで漸増していた数字が,逆に減少してゆく傾向がうかがわれる。これは,在日外国人の大部分を占める朝鮮人(昭和三四年末において全体の約九〇・二%,昭和三六年末においても約八八・六%)の数が,かなり減少しつつあることに,そのおもな原因があると認められるが,他方朝鮮人以外の外国人はわずかずつではあるが全般的に増加の傾向を示している。そして,外国人登録法による登録をしていない外国の外交官や,日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力および安全保障条約に基づいて日本国内にいるアメリカ合衆国軍隊の構成員,軍属およびそれらの家族,あるいは観光客その他の短期間の滞在者などを含めると,わが国には常時約七,八〇万人の外国人がいると考えられる。

I-44表 外国人登録国籍別人員(昭和36年12月末現在)